12条点検とは？

建物の安全を守るためには定期的な点検が必要です。
これは建築基準法第12条で定められており「12条点検」と呼ばれます。
今回は、12条点検とは一体何なのか解説します。

12条点検とは

12条点検は、建物の安全を確保するために行う定期点検です。
しかし全ての建物が点検対象というわけではなく、以下のような特定建築物のみ点検を行う義務があります。
また、その中でも本来の用途に使用する床面積が200平方メートル以上の建物が対象です。
・映画館
・集会場
・劇場
・ホテル
・病院
・旅館
・図書館
・美術館
・体育館
・スキー場
・ボーリング場
・カフェ
・百貨店
・料理店
点検の周期は特定行政庁によって決められており、定められた期間内に点検を実施して報告しなければなりません。

12条点検で検査すること

特定建築物

特定建築物では以下の5項目を点検します。
・建物外部
・建物内部
・敷地及び地盤
・屋上及び屋根
・非常用進入口や避難施設
目視だけでなく、テストハンマーや巻尺を用いて検査を行います。

建築設備

建築設備では以下の4項目を点検します。
・換気設備
・給排水設備
・非常照明設備
・排煙設備
目視や触診を行い、温度計や巻尺を用いて検査を実施します。

防火設備

防火設備は以下の4項目を点検します。
・防火シャッター
・防火扉
・耐火クロススクリーン
・ドレンチャーとその他の防火設備
目視や触診による点検に加え、機器の動作確認も行います。

昇降機

昇降機は以下の4項目を点検します。
・エスカレーター
・エレベーター
・小荷物専用昇降機
・遊戯施設等
目視・触診・聴診による点検に加え、機器の動作確認も行います。

まとめ

12条点検は、建物の安全を確保するために特定建築物に対して行う定期点検です。
また、点検項目は建物や設備の種類によって異なります。
紹介した条件に当てはまる場合は決められた期間に点検を実施し、問題点は速やかに改善するようにしましょう。